斬新なエクステリアデザインで、これまでのイメージを覆した新型クラウン。その未来的なスタイルに心を奪われ、購入を検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、インターネットの掲示板やクチコミを見ると、必ずと言っていいほど目にするのが「クラウンの内装は安っぽい」「価格に見合わない」という厳しい評価です。
車両価格が500万円、上級グレードでは700万円に迫る高級車でありながら、なぜ内装の質感が低いと言われてしまうのでしょうか。期待して実車を見に行ったのに、プラスチック部分のチープさにがっかりした…という声を聞くと、不安になりますよね。そのお気持ち、非常によく分かります。
ですが、ご安心ください。この記事では、なぜ新型クラウンの内装が「安っぽい」と評価されてしまうのか、その理由をユーザーのクチコミから徹底的に分析します。そして、本当に価格に見合わない質感なのか、レクサスや輸入車と比較しながら、その真実に迫ります。
実は、安っぽいと指摘される部分にはトヨタの明確なデザイン戦略があり、グレードやモデルによっても内装の評価は全く異なります。この記事を読み終える頃には、あなたはクラウンの内装に対する正しい知識を身につけ、後悔しないクルマ選びができるようになっているはずです。
なぜ新型クラウンの内装は「安っぽい」と言われるのか?クチコミを徹底分析
- プラスチック素材の多用?スイッチ類やセンターコンソールの質感
- 価格帯に見合わない?レクサスや輸入車との内装比較
- 従来のクラウンが持つ「重厚な高級感」とのギャップ
- グレードによる内装の違い!RSとG/Xで質感は変わるのか?
- ドアノブやステアリングなど、細部の仕上げに対する厳しい目
- 新しいデザインへの違和感?モダンさとチープさは紙一重か
プラスチック素材の多用?スイッチ類やセンターコンソールの質感
- パワーウィンドウスイッチなどが他のトヨタ車と共通
- ピアノブラックパネルの指紋や傷の付きやすさ
- ステアリングスイッチ周りの樹脂パーツの素材感
新型クラウンの内装が「安っぽい」と評される最大の要因は、インテリアの随所に使われているプラスチック(樹脂)パーツの質感にあると言えるでしょう。特に、ドライバーが日常的に触れる部分の素材感が、車両全体の高級感を損ねているという厳しい指摘がクチコミや掲示板で多く見られます。
具体的に名前が挙がりやすいのが、パワーウィンドウスイッチです。このパーツは、カローラやプリウスといった他の多くのトヨタ車と共通のものが採用されています。機能的には何の問題もありませんが、600万円クラスのクラウンに乗っているという特別感を期待するユーザーにとっては、この「使い回し感」がチープな印象を与えてしまうのです。
また、センターコンソールやドアパネルに多用されているピアノブラックの加飾も、評価が分かれるポイントです。見た目は光沢があり美しいのですが、指紋やホコリが非常に目立ちやすく、少しの摩擦で細かい傷がつきやすいというデメリットがあります。新車のうちは良くても、時間が経つにつれて生活感が出てしまい、高級感を維持するのが難しいと感じるユーザーも少なくありません。
さらに、ステアリング(ハンドル)に備わるスイッチ類や、その周辺のパネルの素材感についても同様の指摘があります。ソフトパッドや本革が使われている部分との対比で、硬質なプラスチックの質感が際立ってしまい、全体の調和を乱していると感じるようです。
これらの樹脂パーツは、コストや生産性を考えれば合理的な選択なのかもしれません。しかし、クラウンという特別な名前と、その価格帯にユーザーが抱く高い期待値からすると、細部の仕上げにもう一歩踏み込んだこだわりが欲しかったというのが、多くのユーザーが抱く正直な感想なのでしょう。この細かな部分の積み重ねが、「内装が安っぽい」という全体的な評価に繋がっているのです。
価格帯に見合わない?レクサスや輸入車との内装比較
- 同じ価格帯のレクサスNXやBMW X1などが比較対象になる
- 素材の使い方やスイッチ類の触感に差があるという評価
- ブランドイメージの違いが質感の評価に影響することも
新型クラウンの内装の質感を語る上で、避けて通れないのがライバル車との比較です。特に、同じトヨタグループの高級ブランドであるレクサスや、同価格帯のメルセデス・ベンツ、BMWといった輸入車と比較されることが多く、そこで見劣りする点が「安っぽい」という評価に直結しています。
例えば、新型クラウンクロスオーバーの上級グレード(約640万円)を検討する場合、その価格帯ならレクサスの人気SUVであるNXのエントリーグレードや、BMWのX1なども十分に視野に入ってきます。これらの車種と実車の内装を比較すると、質感の違いを感じるという声が多く聞かれます。
以下は主要ライバルとの内装素材の一般的な評価比較です。
モデル名 | ブランド | 内装の強み(一般的な評価) | 質感に関する指摘点 |
---|---|---|---|
クラウン クロスオーバー | トヨタ | 先進的でモダンなデザイン、開放的な空間 | 樹脂パーツの多用、スイッチ類の共通部品感 |
レクサス NX | レクサス | 触れる部分の素材感、スイッチ類の操作フィール、静粛性 | デザインが保守的と感じる人も |
BMW X1 | BMW | ドライバー中心の機能的なコクピット、金属調加飾の巧みさ | グレードにより内装の差が大きい |
※上記は一般的なユーザーレビューやクチコミに基づく評価であり、個人の感じ方とは異なる場合があります。
レクサス車の場合、乗員が触れる部分の素材選びや、スイッチを押した時のクリック感、ダイヤルを回した時の節度感といった「感性品質」に至るまで、徹底的な作り込みがされています。一方、クラウンはデザインの先進性を優先するあまり、こうした細かな触感の部分でコストが抑えられている印象を受けるユーザーが多いようです。
また、BMWなどの輸入車は、金属調の加飾や本木目のパネルを効果的に使い、巧みに高級感を演出しています。クラウンもRSグレードでは「WARM STEEL」というカッパー色の加飾を採用していますが、その使い方や範囲が限定的で、全体の質感を押し上げるまでには至っていないという評価も見られます。こうしたライバルとの直接比較が、クラウンの内装に対する厳しい評価を生む大きな要因となっているのです。
従来のクラウンが持つ「重厚な高級感」とのギャップ
- 本木目パネルや厚みのあるソフトパッドが多用されていた従来モデル
- 水平基調で落ち着きのあったインテリアデザインからの変化
- 新しいユーザー層を狙った結果、従来のファンが違和感を覚える
新型クラウンの内装が「安っぽい」と感じられる背景には、技術的な問題だけでなく、歴代クラウンが築き上げてきた「伝統的な高級感」とのギャップも大きく影響しています。長年のクラウンファンほど、この変化に戸惑いを感じているようです。
従来のクラウン、特にロイヤルサルーンやマジェスタといった上級グレードの内装は、ふんだんに使われた本木目のパネルや、厚みのある柔らかなソフトパッドが特徴でした。水平基調のダッシュボードは視覚的な広がりと落ち着きを与え、スイッチ類も大きく分かりやすいものが配置されるなど、誰が乗っても安心できる「おもてなしの空間」がそこにはありました。
しかし、新型クラウン(クロスオーバー)のインテリアは、そうした伝統的な様式から大きく舵を切りました。ドライバーを包み込むようなラウンドしたデザインのダッシュボード、大型のセンターディスプレイ、そして電子式のシフトノブなど、全体的にモダンでパーソナルな空間へと変化しています。これは、先進性をアピールし、若い世代のユーザーを獲得するためのデザインです。
この変化自体は、時代の流れを考えれば必然だったのかもしれません。しかし、その結果として、従来モデルが持っていた「重厚さ」や「包容力」といった感覚は薄れました。例えば、ドアの内張りに使われている素材の範囲が狭まったり、随所に見られる樹脂パーツが、かつてのクラウンを知るユーザーにとっては物足りなく映ってしまうのです。
つまり、新型クラウンの内装は、絶対的な質感が低いというよりも、ユーザーが「クラウン」という名前に期待する高級感の種類が変化したことによる「イメージの齟齬」が、「安っぽい」という評価の一因になっていると考えられます。伝統的な価値観を求めるユーザーにとっては、新しいクラウンのインテリアは、どこか軽薄で、物足りないものに感じられてしまうのでしょう。
グレードによる内装の違い!RSとG/Xで質感は変わるのか?
- 最上級グレード「RS」には専用の内装加飾が採用される
- シート素材がグレードによって異なる(本革、合成皮革など)
- 基本的なデザインや樹脂パーツの質感は全グレードで共通
新型クラウン(クロスオーバー)の内装の質感は、選択するグレードによっても評価が異なります。ラインナップは主に、最上級のスポーティグレード「RS」、装備の充実した「G」、そしてベースグレードの「X」に分かれていますが、それぞれ内装の仕様に違いがあります。
最も大きな違いは、シートの素材と内装の加飾です。最上級の「RS」では、ホールド性の高い本革シートが標準装備となります。また、ステアリングやシフトノブ、インパネなどに「WARM STEEL」と呼ばれるカッパー調(赤銅色)の加飾が施され、スポーティで上質な雰囲気を演出しています。この専用加飾は、RSの特別感を高める重要な要素です。
一方、「G」グレードでは上級ファブリックと合成皮革を組み合わせたシートが、「X」グレードではファブリックシートが標準となります。加飾もRSとは異なり、落ち着いたシルバー塗装などが用いられます。このように、シート表皮や細かな加飾によって、グレード間の差別化が図られているのは事実です。
しかし、ここで重要なのは、「安っぽい」と指摘されがちな根本的な部分については、全グレードで共通しているという点です。例えば、パワーウィンドウスイッチのパネルや、センターコンソールの大部分を占める樹脂パーツの素材感は、「RS」だからといって特別なものに変更されるわけではありません。つまり、車両価格が200万円近く違うにもかかわらず、基本的なインテリアの骨格や素材感は同じなのです。
このため、「RS」を選んだユーザーからは、「価格に見合った特別感が内装にもっと欲しい」という不満の声が聞かれることがあります。逆に、「G」や「X」を選んだユーザーにとっては、上級グレードと共通のデザインを持つインテリアは、むしろ満足度の高いポイントになるかもしれません。グレードを選ぶ際は、シート素材や加飾の違いだけでなく、どのグレードを選んでも変わらない部分があることを理解した上で、価格とのバランスを検討することが重要です。
ドアノブやステアリングなど、細部の仕上げに対する厳しい目
- インナードアハンドルの素材感がチープという指摘
- ステアリングホイールの革の質感やスイッチの操作感
- 目に見えない部分や普段触れない部分のコストダウン
自動車の内装の高級感は、広範囲を占めるダッシュボードやシートだけでなく、ドライバーが乗り降りのたびに触れる細かなパーツの質感によって大きく左右されます。新型クラウンの内装に対する厳しい評価は、こうした細部の仕上げに向けられているケースが少なくありません。
ユーザーのクチコミで特に多く指摘されるのが、インナードアハンドル(ドアノブ)の質感です。クロームメッキなどが施されておらず、何の変哲もない樹脂製のパーツが使われているため、「毎日触れる部分なのに、あまりにも安っぽい」「軽自動車のようだ」といった辛辣な意見が見られます。ドアを開けるという基本的な操作のたびに、がっかりした気持ちになるというのです。
また、常に握っているステアリングホイールも評価の対象です。革巻きであること自体は高級車の標準ですが、その革の質感や縫製の仕上げ、さらにはオーディオなどを操作するスイッチのクリック感といった、非常に繊細な部分での物足りなさを指摘する声があります。毎日触れるものだからこそ、ユーザーの目は自然と厳しくなります。
これらの目に見える部分だけでなく、例えばグローブボックスの内側や、シート下のレール部分の仕上げなど、普段はあまり意識しない部分の作り込みに対しても、厳しい目が向けられることがあります。かつての高級車は、こうした見えない部分にもコストをかけ、丁寧に作られていることが一つのステータスでした。新型クラウンでは、こうした部分の合理化が進んでいることが、質感の低下として捉えられている側面もあります。
もちろん、これはクラウンに限った話ではなく、近年の多くの自動車に共通する傾向でもあります。しかし、クラウンという日本の高級車を代表するブランドだからこそ、ユーザーは細部に至るまでの「神は細部に宿る」的な作り込みを期待してしまうのです。その高い期待に応えられていない点が、厳しい評価に繋がっていると言えるでしょう。
新しいデザインへの違和感?モダンさとチープさは紙一重か
- 大型ディスプレイ中心のシンプルなデザイン
- 物理スイッチを減らし、タッチ操作を多用
- 伝統的な高級車の様式美とは異なる価値観
新型クラウンの内装デザインは、2枚の大型液晶ディスプレイを水平に配置し、物理的なスイッチを極力減らした、非常にモダンでシンプルなものです。これは、テスラをはじめとする世界の最新EVなどにも通じるデザイントレンドであり、先進性を表現する上では効果的です。
このデザインは、スマートフォンやタブレットの操作に慣れ親しんだ若い世代のユーザーからは、「未来的でカッコいい」「スッキリしていて好み」といった肯定的な評価を得ています。従来のゴテゴテとしたスイッチ類が並ぶデザインを古臭いと感じる層にとって、新型クラウンのインテリアは非常に魅力的に映るでしょう。
しかし、このモダンなデザインが、一部のユーザーには「安っぽい」「チープ」と受け取られてしまうのも事実です。その理由は、シンプルさと、作り込みの甘さや素材感の欠如が紙一重の関係にあるからです。物理的なスイッチが減り、フラットなパネルが増えると、そのパネル自体の素材感や、ディスプレイの表示品質、グラフィックのデザインなどが、内装全体の質感を大きく左右します。
例えば、重厚な本木目のパネルや、金属削り出しのスイッチが並んでいた従来の内装と比べると、大きな黒い液晶パネルと樹脂製のフレームで構成された新型の内装は、どうしても「物質的な高級感」に欠けると見られがちです。また、多くの機能をタッチパネルに集約したことで、操作のたびにディスプレイに指紋がつくことや、運転中に直感的な操作がしにくいといった、実用面での不満を口にするユーザーもいます。
結局のところ、これは新しい価値観と古い価値観の衝突とも言えます。新型クラウンが提示した「デジタルの高級感」を、ユーザーが受け入れられるかどうか。伝統的な高級車の様式美を求めるユーザーにとっては、このモダンすぎるデザインが、結果として「安っぽい」という印象に繋がってしまっているのです。内装の評価は、その人の持つ「高級感」の定義によって、大きく変わってくると言えるでしょう。
「安っぽい」は本当?新型クラウン内装の真価と満足度を上げる方法
- 見るべきは素材だけじゃない!デザインや空間設計の評価ポイント
- クロスオーバーとセダンで内装のコンセプトはどう違う?
- 内装色(ブラウン・ブラック)の選択で印象は大きく変わる!
- ユーザーができる質感向上の工夫!おすすめの加飾パーツ紹介
- 試乗で必ずチェックすべき内装ポイント!後悔しない実車確認術
- 新型クラウン内装に関するFAQ(よくある質問)
- 【まとめ】新型クラウンの内装は本当に安っぽいのか?最終評価
見るべきは素材だけじゃない!デザインや空間設計の評価ポイント
- ドライバーを包み込むような一体感のあるデザイン
- 視線移動が少なく、運転に集中できるレイアウト
- 全席で見晴らしの良い、開放的な室内空間
新型クラウンの内装に対しては、素材の質感を中心に厳しい評価がある一方で、そのデザインや空間設計については高く評価する声も数多く存在します。「安っぽい」という先入観を一度リセットし、インテリア全体のコンセプトに目を向けると、その真価が見えてくるかもしれません。
まず評価すべきは、その独創的なレイアウトです。ダッシュボードからドアトリムまでが連続的につながるデザインは、ドライバーを優しく包み込むような一体感とパーソナルな感覚を生み出しています。これは、単なる移動の道具ではなく、運転を楽しむためのコクピットとしての性格を強めたことを示しています。特に、全ての情報と操作系がドライバーの手の届く範囲に集約されているため、運転中の視線移動が少なく、安全運転に貢献するというメリットもあります。
また、空間の開放感も大きな魅力です。クロスオーバースタイルによる高い車高と、水平基調のインパネデザインのおかげで、運転席からの見晴らしは非常に良好です。圧迫感が少なく、リラックスして運転できるこの空間は、従来のセダンにはなかった美点と言えるでしょう。後席も、頭上や足元のスペースに余裕があり、快適な居住性が確保されています。
さらに、アンビエントライト(間接照明)の使い方も巧みです。夜間になると、インパネやドアトリムの加飾が優しく光り、昼間とは全く異なるムーディで上質な空間を演出します。こうした光による演出は、物理的な素材の質感を補って余りあるほどの高級感を感じさせてくれます。
このように、新型クラウンの内装は、素材一つ一つの質感で勝負するのではなく、デザイン、レイアウト、光の演出といった要素を組み合わせることで、新しい時代の高級感を表現しようとしているのです。目に見える部分のチープさだけに気を取られず、空間全体として「心地よいか」「運転しやすいか」という視点で評価してみることが、このクルマのインテリアを正しく理解する鍵となります。
クロスオーバーとセダンで内装のコンセプトはどう違う?
- クロスオーバーは革新的でパーソナルな空間を重視
- セダンは伝統的でフォーマルな「おもてなしの空間」
- 使われている素材やデザインの方向性が大きく異なる
新型クラウンの内装を評価する際、非常に重要なのが「どのボディタイプの話をしているか」を明確にすることです。なぜなら、最初に登場した「クロスオーバー」と、後から追加された「セダン」では、内装のデザインコンセプトや質感が全く異なるからです。「クラウンの内装は安っぽい」という評価の多くはクロスオーバーに向けられたものであり、セダンの内装は全く別の評価軸で見る必要があります。
クロスオーバーの内装は、前述の通り、ドライバー中心のパーソナルな空間がコンセプトです。未来的なデザインや大型ディスプレイを採用し、新しいもの好きのユーザーや若い世代にアピールする、革新性がテーマとなっています。その一方で、コストとのバランスを取るために、一部の樹脂パーツなどで合理化が見られるのも事実です。
これに対し、新型クラウン「セダン」の内装は、歴代クラウンが培ってきた伝統的な高級感を現代的に再解釈した、まさに王道のインテリアです。ダッシュボードには大型の木目調パネルが大胆にあしらわれ、随所に配された間接照明が、まるでラウンジのような落ち着きと上質さを演出しています。後席の快適性を最優先したショーファードリブンカーとしての役割を強く意識しており、使われている素材の質感や仕上げは、クロスオーバーとは一線を画しています。
例えば、セダンのドアトリムやセンターコンソールには、広範囲にわたって触り心地の良いソフトな素材が使われており、スイッチ類の質感も明らかに向上しています。シートも、体をゆったりと預けられるような形状で、まさに「おもてなし」の思想が貫かれています。クラウンセダンの詳細な内装レビューについては、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
このように、同じ「クラウン」という名前でも、クロスオーバーとセダンではターゲットとするユーザー層も、内装のコンセプトも全く異なります。もしあなたが伝統的なクラウンの持つ重厚な高級感を求めるのであれば、選ぶべきはセダンです。クロスオーバーの内装だけを見て「クラウンは安っぽくなった」と結論づけてしまうのは、あまりにも早計と言えるでしょう。
内装色(ブラウン・ブラック)の選択で印象は大きく変わる!
- 内装色はブラック、フロマージュ、ダークチェスナットなどを設定
- 明るい内装色は室内を広く見せ、高級感を高める効果がある
- ブラック内装は汚れが目立ちにくく、スポーティな印象に
新型クラウンの内装の印象は、どの内装色を選ぶかによっても大きく変わります。特に、プラスチック部分の質感が気になるという方ほど、内装色の選択は慎重に行うべきです。同じデザイン、同じ素材であっても、色が変わるだけでチープに見えたり、逆に高級に見えたりすることがあるからです。
新型クラウン(クロスオーバー)では、定番の「ブラック」に加えて、明るい「フロマージュ」、そして落ち着いたブラウン系の「ダークチェスナット」といった内装色がグレードに応じて設定されています。もし内装の質感を少しでも高く見せたいのであれば、ブラック以外の明るいカラー、特にダークチェスナット(ブラウン内装)を選択することをおすすめします。
その理由は、ブラックの内装は、どうしても樹脂パーツのプラスチッキーな質感が際立ちやすいからです。特に光が当たった時のテカリ具合などが、安っぽさとして認識されがちです。また、ホコリや傷も目立ちやすいというデメリットがあります。
一方、ダークチェスナットのようなブラウン系の内装は、深みのある色合いが樹脂パーツの質感をうまくカバーし、全体の印象を格上げしてくれます。ブラックとのツートンカラーになることで、視覚的な情報量が増え、インテリアに立体感と上質感が生まれます。実際に、多くの自動車評論家やオーナーからも、「ブラウン内装を選ぶだけで、見違えるほど高級感が増す」という評価が聞かれます。
もちろん、ブラック内装には、汚れが目立ちにくい、引き締まってスポーティに見えるといったメリットもあります。最終的には個人の好みですが、もし「内装が安っぽいかも」という不安を抱えているのであれば、カタログやネットの写真だけでなく、必ず実車で異なる内装色を見比べてみることが重要です。色の持つマジックを上手に活用すれば、新型クラウンの内装に対する満足度は大きく向上するはずです。
ユーザーができる質感向上の工夫!おすすめの加飾パーツ紹介
- ウィンドウスイッチパネルなどの社外品パーツが多数販売
- ドアストライカーカバーといった手軽なアイテムも人気
- DIYで手軽に取り付けられ、満足度が高い
「新型クラウンの内装は好きだけど、どうしても一部のパーツの安っぽさが気になる…」。そう感じているユーザーにとって、心強い味方となるのが、アフターパーツメーカーから販売されている様々な加飾パーツです。少し手を加えるだけで、気になる部分の質感を劇的に向上させ、自分だけの満足のいくインテリアに仕上げることができます。
特に人気が高いのが、多くのユーザーが不満点として挙げる「パワーウィンドウスイッチパネル」のカバーです。純正の樹脂パネルの上から貼り付けるだけで、ピアノブラック調やサテンシルバー調、カーボン調などに変更できます。これにより、他のトヨタ車との共通部品感がなくなり、一気にクラウンらしい特別感を演出できます。価格も数千円からと手頃で、DIYで簡単に取り付けられるため、コストパフォーマンスが非常に高いカスタムとしておすすめです。
同様に、インナードアハンドルの周りや、ステアリングスイッチ、シフトパネルなどに貼り付けるタイプの加飾パーツも多数販売されています。素材も様々で、自分の好みに合わせてコーディネートする楽しみがあります。これらのパーツを効果的に使うことで、プラスチックの露出面を減らし、インテリア全体の質感を底上げすることが可能です。
さらに、ドアを開けた時にしか見えない部分ですが、「ドアストライカーカバー」も人気のアイテムです。むき出しの金属部分を隠すだけの小さなパーツですが、こうした細部へのこだわりが、愛車への満足度を高めてくれます。まさに「自己満足の世界」ですが、クルマ好きにとっては重要なポイントです。
これらのパーツは、インターネットのショッピングサイトなどで簡単に見つけることができます。自分の愛車の気になる部分をピンポイントで改善できるのが、後付けパーツの最大のメリットです。純正の状態に不満があるからといって諦めるのではなく、こうした工夫を凝らして、自分好みの高級感あふれるインテリアを育てていくというのも、新しいクラウンとの付き合い方の一つかもしれません。
試乗で必ずチェックすべき内装ポイント!後悔しない実車確認術
- カタログや写真だけでなく、必ず自分の目で見て、手で触れる
- 運転席だけでなく、後席や荷室の質感も確認する
- 異なるグレードや内装色を比較検討することが重要
新型クラウンの内装が「安っぽい」かどうか、その最終的な判断は、ネットのクチコミや雑誌のレビューではなく、あなた自身の目で見て、手で触れて下すべきです。高価な買い物で後悔しないために、試乗や実車確認の際には、必ずチェックしておきたいポイントがいくつかあります。
まず、運転席に座ったら、デザイン全体を眺めるだけでなく、自分が運転中に頻繁に触れる部分を意識的に操作してみてください。ステアリングの握り心地、ウィンカーレバーの操作感、そして問題のパワーウィンドウスイッチのクリック感などです。写真では分からない、素材の触り心地や操作フィールが、あなたの感性に合うかどうかを確認することが最も重要です。
次に、クチコミで「安っぽい」と指摘されがちな部分を、自分の目で確かめてみましょう。センターコンソールの樹脂パネル、ドアノブの素材感、グローブボックスを開けた中の仕上げなどです。他人の評価を鵜呑みにせず、「自分はこれを許容できるか、気にならないか」という基準で判断してください。意外と気にならなかったり、逆に思った以上にチープに感じたりと、新たな発見があるはずです。
また、運転席だけでなく、助手席や後部座席にも座ってみることを忘れないでください。家族や友人を乗せる機会があるなら、同乗者の視点での質感も重要です。後席のドアトリムの素材や、センターアームレストの作りなどもチェックしましょう。できれば、異なるグレード(例:RSとG)や、異なる内装色(例:ブラックとブラウン)の車両を見比べるのが理想です。販売店に相談すれば、他店舗の試乗車や展示車を手配してくれる場合もあります。
エクステリアのデザインや走行性能に惹かれて契約を急ぎたくなる気持ちも分かりますが、購入してから毎日付き合うのはインテリアです。少しでも不安や疑問があるなら、納得できるまで何度も実車を確認し、自分の五感でその価値を判断することが、後悔のないクラウン選びの絶対条件と言えるでしょう。
新型クラウン内装に関するFAQ(よくある質問)
- 内装からの異音(ビビリ音)は発生しやすいですか?
- 大型ディスプレイやスマートフォンの連携機能の使い勝手は?
- シートの乗り心地やホールド感はどうですか?
ここでは、新型クラウンの内装に関して、質感以外でよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
Q1. 樹脂パーツが多いとのことですが、走行中に内装からビビリ音などの異音は発生しやすいですか?
A1. 新型クラウンは、ボディ剛性が非常に高く、組み立て精度も優れているため、基本的に内装からの異音は発生しにくいように設計されています。クチコミなどを見ても、異音に関するネガティブな書き込みは比較的少ないです。ただし、冬場の寒い時期に樹脂パーツが収縮して一時的に音が鳴ったり、後付けのドライブレコーダーの配線などが原因で音が発生したりするケースはあり得ます。もし気になる音が続く場合は、我慢せずに販売店に相談することをおすすめします。
Q2. 大型ディスプレイの操作性や、スマートフォンとの連携機能の使い勝手はどうですか?
A2. 12.3インチの大型ディスプレイは、視認性が高く、地図表示などは非常に見やすいと好評です。タッチ操作の反応も良好です。ただし、エアコンの操作など一部の機能がディスプレイ内に集約されているため、物理スイッチに慣れている方は、最初は戸惑うかもしれません。スマートフォン連携機能(Apple CarPlay/Android Auto)は、ワイヤレス接続に対応しており、非常に便利です。一度接続すれば、エンジン始動時に自動でつながり、スマートフォンのナビアプリや音楽アプリを車内で快適に利用できます。
Q3. シートの乗り心地や体のホールド感について教えてください。
A3. シートの評価は非常に高いです。特にクロスオーバーのシートは、体をしっかり支えるホールド感と、長距離でも疲れにくい快適性を両立させています。グレードによって素材は異なりますが、どのグレードでも基本的な骨格は同じで、優れた座り心地を提供します。特に腰回りのサポートがしっかりしているという声が多いです。ただし、体格によってフィット感は異なるため、これも試乗の際にじっくりと確認したいポイントの一つです。
【まとめ】新型クラウンの内装は本当に安っぽいのか?最終評価
新型クラウンの内装が「安っぽい」と言われる理由と、その真価について多角的に検証してきましたが、最後に結論をまとめます。
- 「安っぽい」と言われる原因:パワーウィンドウスイッチなど一部のパーツが他のトヨタ車と共通であることや、樹脂パーツの質感が、価格帯への高い期待に応えられていないことが主な理由。
- デザインは高評価:素材の質感とは別に、ドライバー中心の先進的なデザインや、開放的な空間設計については、高く評価する声も多い。
- グレード・モデルで大きな差:「安っぽい」という評価の多くはクロスオーバーモデルに集中している。伝統的な高級感を求めるなら、内装の質感が全く異なる「セダン」という選択肢がある。
- 色選びと工夫で印象は変わる:内装色をブラウン系にするだけで高級感は大きく向上する。また、気になる部分は社外品の加飾パーツでカスタムすることも可能。
- 結論:「安っぽい」という評価は、主にクロスオーバーモデルの、細部の樹脂パーツの質感に向けられたものであり、内装全体のデザインや、セダンモデルの内装まで含めると、その評価は必ずしも正しくない。最終的な判断は、必ず実車で、自分の目で確認することが不可欠。
新型クラウンの内装は、伝統的な高級感から、新しい時代のデジタルな高級感へと大きく価値観をシフトさせました。この変化を受け入れられるかどうかが、評価の分かれ目です。先入観を捨て、あなたの五感でその真価を確かめてみてください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
自動車の評価、特に内装の質感というものは、本当に人それぞれ感じ方が違う、奥深い世界だと改めて感じます。私自身も、クチコミだけを読んで「新型クラウンの内装はダメなのか…」と思い込んでいた時期がありました。
しかし、実際に様々なグレードや内装色の実車に触れてみると、ネットの評価だけでは分からない良い点もたくさん見えてきました。この記事が、皆さまが先入観に惑わされず、ご自身の価値観でクルマ選びをするための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。ぜひ、お近くの販売店で、じっくりと新型クラウンのインテリアを体感してみてください。