ボルボXC60のフルモデルチェンジはいつ？デザインや価格を大胆予測

洗練されたスカンジナビアンデザインと、世界トップクラスの安全性能で、日本でも絶大な人気を誇るボルボの中核SUV「XC60」。その完成度の高さから、多くのオーナーに愛され続けています。しかし、現行モデルの登場から時間が経つにつれ、「次のフルモデルチェンジはいつになるんだろう？」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

「今XC60を買おうか迷っているけど、すぐに新型が出たら後悔しそう…」「次のモデルは完全な電気自動車（EV）になるって本当？」そのお気持ち、クルマ好きなら痛いほどよく分かります。特にボルボが2030年までに全モデルをEV化すると宣言している今、次期XC60がどのような姿で登場するのか、期待と不安が入り混じりますよね。

ご安心ください。この記事では、現時点で我々が手にすることができるあらゆる情報、すなわちボルボの公式発表や電動化戦略、そして新型モデルのデザイン傾向などから、次期XC60のフルモデルチェンジが「いつ」行われ、「どのようなクルマ」になるのかを、徹底的に分析し、大胆に予測します。

結論を先にお伝えすると、次期XC60は完全な電気自動車として、2025年後半から2026年にかけて登場する可能性が極めて濃厚です。この記事を読み終える頃には、あなたは未来のXC60の姿を具体的にイメージできるようになり、ご自身の買い替え計画に自信を持って判断を下せるようになっているはずです。

現行ボルボXC60の現状とフルモデルチェンジの兆候

2017年登場の現行（2代目）モデル！その完成度と人気を振り返る

次期モデルのフルモデルチェンジを予測する上で、まずは現行モデルである2代目ボルボXC60が、いかに優れた自動車であるかを理解しておく必要があります。2017年に日本で発売された現行XC60は、ボルボの新しいデザイン言語と最新の安全技術を搭載し、瞬く間に人気モデルとなりました。

その評価は専門家からも非常に高く、輸入車としては史上2例目となる「2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するという快挙を成し遂げました。これは、XC60のデザイン、走行性能、安全性、そして快適性の全てが、極めて高いレベルでバランスしていることの証明です。特に、北欧家具を彷彿とさせる上質なインテリアや、「トールハンマー」と呼ばれるT字型のLEDヘッドライトが象徴的なエクステリアは、多くの人々を魅了しました。

以下は現行XC60（B5 AWD Ultimate）の基本スペックです。

登場から7年以上が経過した2025年現在でも、その魅力は全く色褪せていません。度重なる改良によって先進運転支援システム（ADAS）は常に最新の状態に保たれ、パワートレインも電動化が進んでいます。この完成度の高さが、かえってフルモデルチェンジのタイミングを難しくしているとも言えます。

中古車市場でも、XC60は非常に人気が高く、高値で安定した相場を維持しています。これは、多くの人がXC60の持つ普遍的な価値を認めている証拠です。次期モデルを待つか、それとも完成度の高い現行モデルを中古車や新車で手に入れるか。多くの購入検討者が、この幸せな悩みに直面しているのです。この現行モデルの圧倒的な成功が、次期モデルへの期待と、フルモデルチェンジの時期を占う上での重要な背景となります。

これまでのマイナーチェンジの歴史と改良内容

現行のボルボXC60は、2017年の登場以来、一度も立ち止まることなく進化を続けてきました。特に大きな変更が加えられたのが、2021年に行われたマイナーチェンジです。この改良は、フルモデルチェンジに近いほど大幅なものであり、XC60の商品価値をさらに高めるものとなりました。

エクステリアでは、フロントグリルやバンパーのデザインが変更され、より洗練された表情になりました。インテリアで最も大きな変化は、新しいインフォテインメントシステムの採用です。Googleと共同開発したこのシステムは、GoogleマップやGoogleアシスタントといったお馴染みの機能が車載化され、スマートフォンのような直感的な操作性を実現しました。これにより、ナビゲーションの使い勝手などが飛躍的に向上したのです。

パワートレインにも大きなメスが入れられました。このマイナーチェンジを機に、従来の純粋なガソリンエンジンやディーゼルエンジン（D4など）は廃止され、全モデルが48Vマイルドハイブリッド、またはプラグインハイブリッド（PHEV）となりました。これは、ボルボが推し進める電動化戦略に沿ったものであり、環境性能と走行性能の両立を目指すという、ブランドの明確な意思表示でした。

その後も、年次改良は続けられています。例えば、2023年モデルではプラグインハイブリッドシステムの性能が大幅に向上し、モーターだけで走行できる距離が従来の2倍近くにまで伸びました。また、ボディカラーやホイールデザインの変更など、細かなアップデートが毎年行われています。

このように、ボルボはフルモデルチェンジを待たずして、常に最新の技術を投入し、商品をアップデートし続けるメーカーです。この姿勢があるからこそ、現行XC60は長期間にわたり高い競争力を維持できているのです。しかし、裏を返せば、これだけ大きな改良を重ねてきたということは、現行プラットフォームでの進化が、そろそろ限界に近づいているサインとも読み取れます。次なる大きな飛躍のためには、やはり全面刷新、すなわちフルモデルチェンジが必要不可欠な時期に来ているのです。

7～8年という一般的なモデルチェンジ周期から時期を予測

次期ボルボXC60のフルモデルチェンジが「いつ」になるのかを予測する上で、最も基本的な手がかりとなるのが、一般的な自動車のモデルライフサイクルです。特に、ボルボやメルセデス・ベンツ、BMWといった欧州のプレミアムブランドでは、一つのモデルが登場してから次世代モデルに切り替わるまでの期間、すなわちフルモデルチェンジの周期は、およそ7年から8年というのが通例となっています。

この周期の中で、発売から3～4年が経過した中間地点で、デザインの変更や装備の充実化を図る「マイナーチェンジ」を実施し、商品力を維持するのが一般的な手法です。現行のXC60も、このセオリーに沿って進化してきました。

では、現行XC60をこの周期に当てはめてみましょう。初代モデルは2008年に登場し、2017年に2代目へとフルモデルチェンジしました。その期間は約9年と少し長めでしたが、2代目は2017年に登場しています。この起点から計算すると、7年目にあたるのが2024年、そして8年目にあたるのが2025年です。

つまり、一般的なモデルチェンジの周期から考えれば、現行XC60は、いつ次世代モデルへとバトンタッチしても全く不思議ではない、モデルライフの最終盤に差し掛かっていると言えます。すでに水面下では、次期モデルの開発が最終段階を迎えていることは間違いないでしょう。

もちろん、これはあくまで一般的なセオリーです。人気モデルであれば、そのライフサイクルが少し延長されることもありますし、逆に、メーカーの戦略転換によって、周期が早まることもあります。しかし、XC60が属するミドルサイズSUV市場は、世界的に競争が最も激しいカテゴリーの一つです。ライバルが次々と新型車を投入する中で、ボルボが手をこまねいているとは考えにくく、やはり2025年から2026年にかけてのフルモデルチェンジが、極めて現実的なスケジュールであると予測できるのです。

ボルボの電動化戦略！2030年までに全車EV化というブランドの決意

次期XC60のフルモデルチェンジの時期と、その姿を予測する上で、自動車のモデルライフサイクル以上に重要な要素があります。それは、ボルボ・カーズが掲げる、極めて野心的で明確な「電動化戦略」です。この戦略こそが、未来のボルボ車すべての運命を決定づけると言っても過言ではありません。

ボルボは、他の多くの自動車メーカーに先駆けて、完全な電動化への移行を宣言しました。その内容は、「2030年までに、販売する全ての新車を、100%電気自動車（EV）にする」というものです。これは、ハイブリッド車（HEV）やプラグインハイブリッド車（PHEV）さえも廃止し、内燃機関を搭載した自動車の生産から完全に撤退することを意味します。これは、環境問題に対するボルボの真摯な姿勢と、未来への強い決意を示すものです。

さらに、その中間目標として、「2025年までに、世界販売台数の50%をEVにする」という計画も掲げています。2025年という年は、もう目前に迫っています。この目標を達成するためには、今後発表される新型車は、EVが中心、あるいはEV専用車でなければならないことは明らかです。すでに発売されたコンパクトSUV「EX30」や、フラッグシップSUV「EX90」が、EV専用車として登場したことが、その何よりの証拠です。

このボルボの電動化戦略という大きな流れの中に、次期XC60を位置づけてみると、その姿は自ずと見えてきます。一般的なモデルチェンジ周期である2025年～2026年に登場するであろう次期XC60が、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを搭載している可能性は、限りなくゼロに近いと言えるでしょう。おそらく、現行モデルで人気のプラグインハイブリッドさえも設定されず、完全なEVとして生まれ変わることになります。

この電動化戦略は、次期XC60のフルモデルチェンジが「いつ」になるか、そして「どのようなクルマ」になるかを解き明かす、最も重要な鍵なのです。私たちは、ボルボの歴史における、大きな転換点の目撃者になろうとしているのかもしれません。

新型EX90やEX30から見えるボルボの次世代デザインとは

次期XC60がどのようなデザインで登場するのか。そのヒントは、すでに発表されているボルボの新しいEVモデル、「EX90」と「EX30」の中に隠されています。この2台は、これからのボルボのデザインの方向性を示す、重要な羅針盤となるモデルです。

EX90とEX30に共通しているのは、「形態は機能に従う（Form follows function）」という、スカンジナビアンデザインの哲学を、これまで以上に強く反映している点です。不要な装飾やキャラクターラインを徹底的に削ぎ落とし、滑らかでクリーンな面で構成されたボディは、優れた空力性能を追求した結果です。これは、航続距離が重要となるEVならではの、機能性が生んだ美しさと言えます。

ボルボの象徴である「トールハンマー」デザインのヘッドライトも、新しい時代に合わせて進化しています。デイタイムランニングライトが、開閉式のアニメーション機能を持つなど、よりデジタルで知的な表現になりました。また、フロントグリルは、エンジンを冷却する必要がないため、ボディと一体化したシールドのような、滑らかなデザインに変わっています。このクリーンで先進的なフロントフェイスは、次期XC60にも間違いなく採用されるでしょう。

以下は現行XC60と新型EX90のデザイン要素の比較です。

リアデザインも、伝統の縦型テールランプを受け継ぎながら、よりモダンで立体的な造形へと進化しています。これらのデザイン要素を組み合わせることで、次期XC60の姿を想像することができます。おそらく、現行モデルの持つ逞しさを残しつつも、よりシンプルで、スマート、そして未来的な印象のSUVになることは間違いありません。それは、ボルボの新しい時代の幕開けを象徴するデザインとなるでしょう。

パワートレインの変遷！ディーゼル廃止からPHEV・マイルドハイブリッドへ

ボルボXC60のフルモデルチェンジを語る上で、パワートレインの進化の歴史を振り返ることは非常に重要です。なぜなら、その変遷の中に、ボルボの経営判断と技術の進歩、そして次期モデルへの布石が明確に見て取れるからです。

現行XC60が発売された当初、日本市場で最も人気を博したのは、2.0Lのクリーンディーゼルターボエンジン「D4」でした。力強いトルクと優れた燃費性能を両立したD4は、多くのユーザーから支持されました。しかし、世界的な環境規制の強化と、ディーゼルエンジンに対する逆風を受け、ボルボは早い段階でディーゼルからの撤退を決定。2020年を最後に、XC60のラインナップからディーゼルモデルは姿を消しました。

ディーゼルに代わって主役となったのが、電動化技術です。ボルボは、全てのエンジンにモーターを組み合わせることを決定し、48Vマイルドハイブリッドと、より電動化を進めたプラグインハイブリッド（PHEV）の2本柱でラインナップを再構成しました。特に、PHEVモデルは「Recharge」というサブネームが与えられ、ボルボの電動化戦略を牽引する存在となりました。年々バッテリー容量を増やし、EV走行距離を伸ばすなど、その進化は目覚ましいものがありました。

そして、2021年のマイナーチェンジでは、ついに純粋な内燃機関のみのモデルが消滅し、全車がハイブリッド化されました。この一連の流れは、最終目的地である「完全なEV化」に向けた、計画的で段階的なステップだったのです。

このパワートレインの変遷を追うと、次期XC60の姿は火を見るより明らかです。ディーゼルを廃止し、ハイブリッドへと移行してきた流れの先にあるのは、当然ながら「完全な電気自動車（EV）」です。すでにPHEVで、モーター駆動の滑らかさや静粛性の魅力をユーザーに伝えてきたボルボにとって、次なるステップがEVであることは、必然の進化なのです。ガソリンエンジンも、ディーゼルエンジンも、そしてハイブリッドシステムさえも搭載しない、100%ピュアなEV。それが、次期XC60のパワートレインの答えとなるでしょう。

いつ？どうなる？待望の新型XC60フルモデルチェンジを徹底予測

【結論】フルモデルチェンジはいつ？2026年が最有力か

さて、これまでの様々な情報を総合し、核心である「ボルボXC60のフルモデルチェンジはいつなのか？」という問いに、結論を出したいと思います。確実な公式発表はありませんが、あらゆる状況証拠から判断すると、次期XC60のフルモデルチェンジは、2026年に行われる可能性が最も高いと予測します。

その根拠は、これまで述べてきた通りです。第一に、現行モデルが2017年に登場してから、2025年で8年、2026年で9年となり、一般的なフルモデルチェンジの周期として、まさにジャストなタイミングであること。第二に、ボルボが掲げる「2030年までの全車EV化」と「2025年までに販売の50%をEVに」という野心的な電動化戦略を考えると、ブランドの中核を担うXC60の次期モデルを、これ以上先延ばしにするとは考えにくいことです。

具体的なスケジュールとしては、2025年中に、まず欧州などの本国市場で次期モデルがワールドプレミア（世界初公開）され、その詳細が明らかになる。そして、生産体制を整えた後、日本市場での正式な発売は2026年になる、という流れが最も現実的ではないでしょうか。これは、新型EX90が2022年に発表されてから、実際に日本で発売されるまでに時間がかかっていることからも類推できます。

この予測が正しければ、現行モデルのXC60は、2025年内にも生産が終了し、新車でのオーダーがストップする可能性があります。「完成度の高い現行モデルを、ガソリン車（ハイブリッド）として最後に手に入れたい」と考えている方は、あまりのんびりしている時間はないかもしれません。ディーラーの在庫状況や、メーカーからのアナウンスを、こまめにチェックしておく必要がありそうです。

もちろん、これはあくまで現時点での予測です。世界的な半導体不足の再燃や、経済情勢の変化によって、スケジュールが前後する可能性は常にあります。しかし、ボルボが電動化へと突き進む流れは、もはや変わりません。遅かれ早かれ、XC60がEVとして生まれ変わる未来は、確実にやってくるのです。

次期モデルはEV専用車に？ガソリン・ディーゼルは廃止の可能性

次期XC60のフルモデルチェンジにおいて、その時期と並んで最大の関心事となるのが、パワートレインのラインナップです。これについても、ボルボの電動化戦略から考えれば、答えはほぼ一つしかありません。次期XC60は、ガソリンやディーゼルといった内燃機関を一切搭載しない、100%純粋な電気自動車（EV）として登場することが確実視されています。

現行モデルで人気のマイルドハイブリッドや、高性能なプラグインハイブリッド（PHEV）さえも、次期モデルでは設定されない可能性が高いです。なぜなら、ボルボは「ゼロエミッション」への移行を完全に決断しており、中途半端な電動化技術は、もはや過去のものとなりつつあるからです。すでに登場しているEX90やEX30がEV専用車であったことが、その揺るぎない方針を物語っています。

この変化に伴い、車名も変更される可能性が高いでしょう。ボルボは、新世代のEVシリーズに「EX」という名前を与えています。そのため、次期XC60は、その流れを汲み、「ボルボ EX60」という新しい名前でデビューすることが有力です。これにより、既存の内燃機関モデルとは全く異なる、新しい時代のSUVであることを明確に示す狙いがあります。

パワートレインの具体的なスペックについてはまだ不明ですが、おそらくEX90と同様に、前後にモーターを搭載したAWD（四輪駆動）が基本となるでしょう。そして、バッテリー容量やモーター出力の違いによって、複数のグレードが用意されると予測されます。例えば、航続距離を重視したシングルモーターのモデルや、パフォーマンスを追求したデュアルモーターの高性能モデルなどがラインナップされるかもしれません。航続距離は、WLTPモードで500kmから600km以上を目指してくるはずです。

この完全EV化は、XC60の歴史における最大の変革です。力強いエンジン音や、滑らかなトランスミッションのフィーリングを愛してきた従来のファンにとっては、少し寂しいニュースかもしれません。しかし、その代わりに、EVならではの圧倒的な静粛性、そして、息の長いシームレスな加速という、新しい時代の運転の楽しさが提供されるのです。次期XC60、すなわちEX60は、ボルボの未来を象徴する、革新的な一台となるでしょう。

新型エクステリアデザインを大胆予測！EX90譲りのスカンジナビアンデザイン

完全な電気自動車（EV）として生まれ変わる次期XC60（EX60）は、そのエクステリアデザインも、現行モデルから大きく進化することが予測されます。その姿は、すでに発表されている新型EV「EX90」や「EX30」のデザイン言語を色濃く反映したものになるでしょう。

まず、全体のシルエットは、現行モデルの力強さを引き継ぎつつも、より滑らかでクリーンなものへと変わります。EVにとって、空気抵抗は航続距離に直結する重要な要素です。そのため、ボディ表面の凹凸やキャラクターラインは極力減らされ、風がスムーズに流れるような、ミニマルなデザインが採用されます。ドアハンドルも、空気抵抗を低減するために、走行中はボディに格納されるフラッシュタイプになる可能性が高いです。

フロントフェイスの印象を決定づけるのは、進化したヘッドライトと、グリルのないシールドデザインです。ボルボの象徴である「トールハンマー」LEDライトは、よりシャープでデジタルな表現となり、多彩なアニメーションでオーナーを迎えるなど、知的な表情を演出します。エンジンを冷却する必要がないため、フロントグリルはEX90のようにボディと一体化した滑らかなパネルとなり、ボルボのアイアンマークだけが静かに配置される、クリーンで先進的な顔つきになるでしょう。

リアに回ると、ボルボの伝統である縦型のコンビネーションランプが、現代的に再解釈されます。LED技術を駆使し、より立体的で奥行きのあるデザインとなり、夜間でも一目でボルボと分かる、強いアイデンティティを放ちます。また、マフラーが存在しないため、リアバンパーのデザインも非常にシンプルで、すっきりとした印象になるはずです。

これらの要素を総合すると、次期XC60は、スカンジナビアンデザインの哲学である「シンプルさ」と「機能美」を、EVという形でさらに突き詰めた、非常に洗練されたSUVとして登場することが予測されます。それは、ただ新しいだけでなく、見る人が心地よさを感じる、ボルボならではのデザインとなるに違いありません。

内装はどう進化する？大型センターディスプレイとサステナブル素材

エクステリアと同様に、次期XC60のインテリアも、現行モデルから劇的な進化を遂げることが予想されます。そのコンセプトは、「ミニマリズム」と「サステナビリティ」。不要なものを削ぎ落とし、環境に配慮した素材を使うことで、新しい時代のプレミアムな室内空間を提案してくるでしょう。

まず、コクピットの主役となるのは、EX90などにも採用されている、タブレットのような大型の縦型センターディスプレイです。ナビゲーションやオーディオ、エアコンの操作など、車両に関するほとんどの機能がこのスクリーンに集約されます。これにより、物理的なスイッチの数を大幅に減らし、極めてシンプルでクリーンなダッシュボードデザインを実現します。このインターフェースは、Googleと共同開発した次世代OSを搭載し、スマートフォンのように直感的で、スムーズな操作が可能になるはずです。

そして、ボルボが近年、特に力を入れているのが、サステナブルな素材の採用です。次期XC60では、動物福祉の観点から、もはや本革シートは選択できなくなるでしょう。その代わりに、リサイクル素材や、再生可能な資源から作られた新しい高機能素材が、シートや内装パネルに使われます。例えば、ペットボトルをリサイクルしたファブリックや、北欧の森林から生まれたウッドパネルなど、環境に優しく、かつ、手触りや見た目の質感も高い、新しい高級感が提案されます。

インテリア全体の雰囲気は、明るく、開放的なものになるでしょう。大きなガラスルーフが採用され、スカンジナビアの自然光をイメージした、柔らかなアンビエントライトが室内を照らします。フローティングデザインのセンターコンソールなども採用され、モダンで広々とした空間を演出します。これは、EV専用プラットフォームによって、センタートンネルなどが不要になり、フラットなフロアを実現できることも大きく貢献します。

次期XC60のインテリアは、単に豪華な素材を並べただけの旧来の高級車とは一線を画します。シンプルでありながら機能的、そして環境にも人にも優しい。そんな、新しい時代の価値観を体現した、心地よいリビングのような空間になることが期待されます。

最新の安全装備と運転支援システムはどこまで進化する？

「安全」は、ボルボというブランドの核であり、その哲学は次期XC60にも当然、色濃く受け継がれます。いや、むしろEV専用車として生まれ変わることで、その安全技術は新たな次元へと進化を遂げることになるでしょう。次期XC60は、間違いなく史上最も安全なボルボの一つとして登場します。

その進化の鍵を握るのが、新型EX90にも搭載された「LiDAR（ライダー）」です。これは、レーザー光を照射し、その反射によって周囲の物体を3Dで、かつ高精度に検知するセンサーです。従来のカメラやミリ波レーダーと組み合わせることで、遠くの小さな障害物や、暗闇の中にいる歩行者などを、これまでとは比較にならないほど正確に、そして素早く認識することが可能になります。これにより、衝突回避・被害軽減ブレーキの性能は飛躍的に向上し、事故を未然に防ぐ能力が格段に高まります。

また、車外だけでなく、車内の安全にも焦点が当てられます。ステアリングコラムなどに設置された2つのカメラが、常にドライバーの視線や状態を監視。ドライバーが眠気や不注意によって前を見ていないと判断すると、警告を発し、それでも反応がない場合は、自動で車両を安全に停止させる機能も搭載されるでしょう。これは、「うっかりミス」による事故を防ぐための、非常に高度な安全技術です。

これらの先進的なセンサー群と、高性能なコンピューターは、将来的な自動運転技術の進化も見据えています。ハードウェアとしては、高速道路での手放し運転などを可能にする「自動運転レベル3」以上に対応できるだけのポテンシャルを備えて登場するはずです。発売当初はソフトウェア的に機能が制限されていても、その後のアップデートによって、運転支援システムがどんどん賢くなっていくことも期待できます。

ボルボの目標は、新しいボルボ車での死亡者や重傷者をゼロにすることです。次期XC60は、その壮大な目標を達成するための、まさに最先端の技術が惜しみなく投入された、究極のセーフティ・ビークルとなることは間違いありません。

新型XC60に関するFAQ（よくある質問）

ここでは、次期XC60のフルモデルチェンジに関して、よくある質問とその回答をまとめました。

Q1. 次期XC60の車両価格は、現行モデルよりも高くなるのでしょうか？

A1. はい、高くなる可能性が非常に高いです。完全なEVとなり、LiDARなどの高価な最新技術が搭載されることを考えると、価格上昇は避けられないでしょう。参考として、現行XC60のプラグインハイブリッドモデルが約900万円から1000万円程度の価格帯です。次期EVモデル（EX60）も、エントリーグレードで900万円台から、上級グレードでは1000万円を超える価格設定になる可能性が十分に考えられます。レクサスRZやメルセデス・ベンツEQE SUVなどが、直接的なライバルになるでしょう。

Q2. 現行モデルで人気のPHEV（プラグインハイブリッド）は、本当に廃止されてしまうのでしょうか？

A2. ボルボが掲げる「2030年までの完全EV化」という戦略を考えると、次期モデルにPHEVが設定される可能性は低いと言わざるを得ません。ボルボは、PHEVをあくまでEVへの移行期間のつなぎの技術と位置づけているフシがあります。ただし、市場のEVシフトが想定より遅れた場合などに備え、一部地域向けにPHEVが継続されるという可能性も、ゼロではありません。しかし、日本市場においては、EV専用モデルとして導入されるのが基本線と考えられます。

Q3. 次期モデルの登場が近づくと、現行XC60の中古車買取価格は下がってしまいますか？

A3. 一般的には、フルモデルチェンジが行われると旧型モデルの買取相場は下落します。しかし、XC60の場合は少し事情が異なるかもしれません。次期モデルが完全なEVになることで、「最後の内燃機関（ハイブリッド）モデルが欲しい」という需要が高まり、特に状態の良い後期型のPHEVやマイルドハイブリッドモデルは、中古車市場で根強い人気を保つ可能性があります。急激な値崩れは起きにくいと予測されますが、もし高額での売却を考えているなら、次期モデルの情報が本格的に出回る前に査定に出すのが賢明でしょう。

【まとめ】現行を買うか、新型を待つか？後悔しないための最終判断