レクサスはどこの国のどんな会社？トヨタが生んだ高級ブランドの全貌に迫る

街で見かける洗練されたデザインと、静かで滑らかな走り。「LEXUS」のエンブレムを掲げたクルマに、憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか。でも、ふと「レクサスって、どこの国のブランドなんだろう？」「どんな会社が作っているの？」と疑問に思ったことはありませんか？メルセデス・ベンツやBMWといったドイツの高級車ブランドはよく知られていますが、レクサスの出自については意外と詳しく知らない、という方もいらっしゃるかもしれません。実はレクサスは、私たち日本人にとって非常になじみ深い、あのグローバル企業が生み出した高級車ブランドなのです。

この記事では、「レクサスはどこの国で生まれ、どこの会社が展開しているのか」という基本的な疑問にお答えするのはもちろん、その誕生の歴史的背景、日本国内での販売開始の経緯、主要なモデルラインナップ、そしてレクサスならではの魅力やこだわりまで、余すところなく徹底的に解説していきます。この記事を読めば、あなたもきっとレクサス通になれるはず。レクサスの奥深い世界へ、さあ一緒に足を踏み入れてみましょう！

レクサスブランドの誕生と日本での展開

レクサス どこの国？その答えは日本が誇る技術とアメリカ生まれの高級志向

「レクサスって、どこの国のブランドなの？」この質問に対して、多くの方が「日本！」と即答されるかもしれません。それは半分正解であり、半分は少し補足が必要な部分でもあります。結論から言うと、レクサスブランドが最初に産声を上げたのは、1989年のアメリカ合衆国（北米市場）なのです。当時、世界の高級車市場はメルセデス・ベンツやBMWといったドイツ勢が席巻していました。そんな中、日本のトヨタ自動車が「世界に通用する高級車ブランドを新たに立ち上げる」という壮大なプロジェクトのもと、満を持して北米市場に投入したのがレクサスでした。つまり、ブランドとしての「誕生国」はアメリカと言えます。しかし、その背景には日本の技術力とものづくりの精神が深く関わっています。

レクサス車の企画、開発、そして主要な生産拠点の多くは日本国内にあり、トヨタ自動車が持つ高い技術力と品質管理基準に基づいて製造されています。初代LS（日本名：セルシオ）の開発にあたっては、当時のトヨタが持つ技術の粋を集め、徹底的な静粛性や滑らかな走行性能、そして圧倒的な信頼性を追求しました。これは、まさに日本の「ものづくり」の精神そのものです。ですから、「レクサスはどこの国？」という問いに対しては、「ブランドとしてはアメリカで誕生したが、その魂は日本の技術と品質に根差している」と答えるのが最も適切かもしれません。アメリカの高級車市場で確固たる地位を築くことを目指し、現地のニーズや嗜好を徹底的にリサーチした上で展開されたブランドですが、その根底には日本の細やかな配慮や高い技術力が息づいているのです。現在では、北米のみならずヨーロッパ、アジア、そしてもちろん日本国内を含む全世界約90か国以上で販売されるグローバルプレミアムブランドへと成長を遂げており、世界中でその品質と価値が認められています。

レクサス どこの会社？世界に冠たる日本の自動車メーカー「トヨタ自動車」が母体

「レクサスはどこの会社が作っているの？」という疑問の答えは、非常にシンプルです。それは、日本が世界に誇る最大の自動車メーカーである「トヨタ自動車株式会社」です。多くの方がご存知の通り、トヨタ自動車はカローラやプリウス、ランドクルーザーといった大衆車からSUVまで幅広い車種を製造・販売していますが、レクサスはそのトヨタ自動車が展開する高級車ブランドという位置づけになります。既存のトヨタブランドとは一線を画し、より上質で高性能なプレミアムカーを求める顧客層に向けて、新たな価値を提供することを目的として1980年代後半に立ち上げられました。

当時、トヨタ自動車は日本国内では「クラウン」や「センチュリー」といった高級車をラインナップしていましたが、特に北米市場においては、メルセデス・ベンツやBMWといったヨーロッパの強力な高級車ブランドに対抗できる、全く新しいイメージのプレミアムブランドの確立が急務と考えられていました。そこで、トヨタの名前を前面に出すのではなく、全く新しいブランド名「LEXUS」を冠し、専用の販売チャネルとサービス体制を構築するという戦略が取られました。これは、高級車市場におけるブランドイメージの重要性を深く理解していたからこその決断と言えるでしょう。レクサスは、トヨタ自動車が長年培ってきた高い生産技術、品質管理、そして先進技術をベースにしながらも、デザインや乗り心地、そして顧客体験に至るまで、全てにおいて「最高」を目指して開発されています。つまり、レクサスのクルマは、トヨタ自動車という巨大な母体が生み出した、最高峰の技術と情熱が注ぎ込まれた特別な存在なのです。現在もレクサス部門はトヨタ自動車の一部であり、愛知県豊田市にある本社を中心に、グローバルな事業展開を行っています。

レクサスブランド誕生の歴史的背景と初代モデル「LS」（日本名セルシオ）の衝撃

レクサスブランドの誕生は、1983年にトヨタ自動車の当時のトップ、豊田英二氏が「我々も最高級の車、いわゆるプレステージカーを開発する必要がある」と提言したことに遡ります。この提言を受け、コードネーム「F1」（フラッグシップNo.1の意）と名付けられた極秘プロジェクトがスタートしました。目標は明確で、既存のいかなる高級車をも凌駕する、世界最高のプレステージセダンを創り上げること。特に、当時の北米市場で高い評価を得ていたメルセデス・ベンツやBMWを徹底的に研究し、それらを超える品質、性能、そして静粛性を実現することが目指されました。開発チームは、走行性能はもちろんのこと、内装の質感、スイッチ一つの操作感に至るまで、一切の妥協を許さずに開発を進めました。エンジンには新開発の4.0リッターV型8気筒エンジン（1UZ-FE型）が搭載され、その滑らかさと静かさは驚異的と評されました。

そして1989年、ついに初代レクサスLS400が北米国際自動車ショーでデビューを果たします。その登場は、まさにセンセーショナルでした。圧倒的な静粛性、振動の少なさ、そして考え抜かれた高品質な内外装は、多くのアメリカの消費者や自動車評論家を驚かせ、高い評価を獲得しました。特に、シャンパンタワーをボンネットに乗せたままエンジンをかけてもグラスが倒れないという有名なデモンストレーションは、その振動の少なさを象徴するエピソードとして語り継がれています。日本国内では、この初代LS400は「トヨタ・セルシオ」として販売され、こちらも大ヒットを記録。日本の高級車の歴史を塗り替える一台となりました。レクサスLSの成功は、トヨタ自動車が世界の高級車市場でも十分に戦えることを証明し、その後のレクサスブランドのグローバル展開の礎を築いたのです。この初代LS（セルシオ）の登場がなければ、現在のレクサスの隆盛はなかったと言っても過言ではないでしょう。まさに歴史的な一台です。

日本国内へのレクサス導入はいつから？海外と国内での展開の違いとその理由

レクサスブランドが北米で成功を収めてからも、日本国内ですぐに「LEXUS」ブランドとして展開されたわけではありませんでした。1989年にアメリカでレクサスLS（日本名：トヨタ・セルシオ）が発売されてから、実に16年後の2005年8月になって、ようやく日本国内でのレクサスブランドの本格展開がスタートしたのです。それまでの間、LS（セルシオ）をはじめ、GS（アリスト）、ES（ウィンダム ※一部期間）、IS（アルテッツァ）、SC（ソアラ）、RX（ハリアー）、LX（ランドクルーザーシグナス/LX470）といった、海外ではレクサスブランドで販売されていた車種の多くが、日本国内ではトヨタブランドのエンブレムを付けて販売されていました。この状況に、「なぜ日本ではレクサスブランドで買えないのか？」と疑問に思っていた方も少なくなかったでしょう。

日本国内でのレクサスブランド導入が遅れた背景には、いくつかの理由が考えられます。一つは、当時の日本国内市場におけるトヨタブランドの販売網が非常に強力であり、既存のチャネル（トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店など）で高級車も十分に販売できていたという事情があります。また、「レクサス」という新しい高級ブランドを国内に根付かせるためには、専用の販売店舗網の構築や、独自のサービス体制の整備、そして何よりもブランドイメージの醸成に時間と投資が必要と判断されたことも大きな理由でしょう。海外で成功したブランドをそのまま国内に持ち込むのではなく、日本の顧客に真に受け入れられるための準備期間が必要だったのです。2005年の国内導入時には、全国に約140店舗のレクサス専売店が一斉にオープンし、車両だけでなく、店舗デザイン、接客サービスに至るまで、徹底した「レクサス基準」が適用されました。この周到な準備があったからこそ、今日の日本国内におけるレクサスブランドの確固たる地位が築かれたと言えます。

「おもてなし」を追求するレクサスディーラーの独自性と専用店舗のサービス

レクサスブランドの大きな特徴の一つとして、単に高性能・高品質なクルマを販売するだけでなく、顧客一人ひとりに対して「おもてなし」の心に基づいた最上級のサービスを提供することが挙げられます。日本国内でレクサスブランドが展開されるにあたり、全国に設置されたレクサスディーラー（レクサス店）は、その思想を具現化する場として非常に重要な役割を担っています。レクサスディーラーの店舗に一歩足を踏み入れると、まずその洗練された空間デザインと落ち着いた雰囲気に気づくでしょう。高級ホテルのロビーを思わせるような上質なインテリア、ゆったりと配置された商談スペース、そして何よりもスタッフの丁寧で行き届いた接客が、訪れる人を特別な気持ちにさせてくれます。

多くのレクサスディーラーには、レクサス車のオーナー専用ラウンジが設けられています。ここでは、無料のドリンクサービスを楽しみながら、雑誌を読んだり、静かに仕事をしたりと、点検やメンテナンスの待ち時間を快適に過ごすことができます。また、新車の納車時には、特別なプレゼンテーションルームで感動的な納車式が行われるなど、クルマを購入するという行為そのものを特別な体験へと昇華させる工夫が随所に見られます。さらに、購入後のアフターサービスも充実しており、専門知識と高い技術力を持つテクニカルスタッフによる質の高いメンテナンスはもちろんのこと、レクサスオーナー向けのイベント開催や、ロードサービス、G-Linkといったテレマティクスサービスなど、カーライフ全体をサポートする体制が整っています。これらのサービスは、「レクサスを選んで良かった」と心から思えるような、きめ細やかな配慮と高い満足度を追求しており、メルセデス・ベンツやBMWといった輸入車ディーラーとはまた異なる、日本ならではの価値を提供しています。まさに「おもてなし」の精神が息づく場所なのです。

レクサスが誇る生産工場と品質へのこだわり～メイドインジャパンのプライド～

レクサスブランドの根幹を支えるのは、何と言ってもその圧倒的な品質です。そして、その品質を生み出しているのが、日本の生産工場における徹底した品質管理と、そこで働く人々の高い技術力、そして「メイドインジャパン」のプライドです。レクサス車の主要な生産拠点としては、愛知県にあるトヨタ自動車の田原工場や、福岡県にあるトヨタ自動車九州の宮田工場などが知られています。これらの工場は、世界でも屈指の生産技術と品質管理レベルを誇り、数々の品質に関する賞を受賞しています。例えば、田原工場は「キング・オブ・クオリティ・プラント」とも称され、その品質へのこだわりは伝説的ですらあります。

レクサスの生産ラインでは、最新のロボット技術と熟練した人間の技が巧みに融合されています。塗装工程では、塵やホコリを徹底的に排除したクリーンルームで、幾重にも塗り重ねられることで深みのある美しい塗装面が生み出されます。組立工程では、部品の取り付け精度や締め付けトルクなどが厳密に管理され、寸分の狂いもないように組み立てられていきます。そして、各工程の最終段階や完成検査では、「匠（たくみ）」と呼ばれる、長年の経験と厳しい訓練によって高度な技能を習得した専門の技能者が、人間の五感を最大限に活用し、機械では見逃してしまうような微細な傷やズレ、異音などを厳しくチェックします。この「匠」の存在こそが、レクサスならではの精緻な仕上がりと高い品質を保証する上で不可欠な要素となっています。エンジン部品の精度から、ボディパネルのチリ（隙間）の均一性、インテリアの縫製に至るまで、あらゆる部分に妥協のないこだわりが貫かれています。このような徹底した品質追求の姿勢があるからこそ、レクサスは世界中のユーザーから高い信頼を得ているのです。

レクサスの魅力とラインナップ、そして未来

レクサスの主要モデルラインナップ紹介（LS、LX、RX、NX、ES、UXなど人気車種）

レクサスブランドは、世界の多様なニーズに応えるため、セダンからSUV、クーペに至るまで、非常に幅広いモデルラインナップを展開しています。それぞれの車種が、レクサスならではの高品質な作り込みと洗練されたデザイン、そして快適かつスポーティな走行性能を兼ね備えています。まず、ブランドの原点であり、フラッグシップセダンとして君臨するのが「LS」です。圧倒的な静粛性と滑らかな乗り心地、そして最新の安全技術と快適装備を満載し、まさにレクサスの顔と言える存在です。一方、SUVカテゴリーでは、ラグジュアリーSUVのパイオニア的存在である「RX」が世界的な人気を誇ります。都市部での使い勝手の良さとオフロード性能を両立した「NX」や、コンパクトで扱いやすい「UX」も人気モデルです。さらに、本格的な悪路走破性と最高級の快適性を兼ね備えたフラッグシップSUV「LX」（ランドクルーザーベース）や、近年日本にも導入されたミドルサイズSUV「GX」もラインナップに加わっています。

セダンではLSの他に、上質でスポーティな走りが魅力の「ES」（FFミドルセダン）や、かつてはFRスポーツセダンとして人気を博した「GS」（現在は生産終了）、そしてコンパクトFRスポーツセダン「IS」があります。クーペモデルとしては、流麗なデザインと高性能エンジンを搭載したラグジュアリークーペ「LC」や、スポーティな走りが楽しめる「RC」が設定されています。これらの主要モデルに加え、一部市場ではハッチバックモデルなども存在します。各モデルには、ガソリンエンジン搭載車だけでなく、レクサスが得意とする高性能なハイブリッドシステム搭載車や、プラグインハイブリッド車（PHEV）、そして近年ではバッテリーEV（BEV）も積極的に導入されており、環境性能への配慮も欠かしません。また、多くの車種にスポーティな内外装と専用チューニングサスペンションなどを備えた「F SPORT」グレードが設定されているのも特徴です。このように多岐にわたるラインナップの中から、自分のライフスタイルや好みに合わせて最適な一台を選択できるのが、レクサスの大きな魅力の一つと言えるでしょう。

レクサスとドイツ高級車（メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ）との比較とそれぞれの魅力

高級車を選ぶ際、多くの方が比較検討するのが、レクサスとドイツのプレミアムブランドであるメルセデス・ベンツ、BMW、そしてアウディではないでしょうか。これらのブランドは、それぞれに長い歴史と独自の哲学を持ち、世界中のドライバーから高い評価を得ています。では、レクサスはこれらのドイツ車勢と比較して、どのような魅力や違いがあるのでしょうか。まず、レクサスの大きな強みとして挙げられるのは、日本車ならではの圧倒的な品質の高さと信頼性です。故障が少なく、長期間にわたって安心して乗り続けることができるという点は、多くのオーナーから支持されています。また、徹底的に追求された静粛性や、滑らかで快適な乗り心地もレクサスの大きな特徴であり、特に長距離ドライブなどでの疲労軽減に貢献します。さらに、ディーラーでの「おもてなし」の精神に基づいたきめ細やかなサービスも、ドイツ車ブランドとは異なるレクサスならではの魅力と言えるでしょう。

一方、ドイツの各ブランドにも独自の魅力があります。例えば、メルセデス・ベンツは、長い歴史に裏打ちされたブランドイメージと、重厚で安定感のある走行性能、そして先進的な安全技術が特徴です。「駆けぬける歓び」をスローガンに掲げるBMWは、スポーティなハンドリング性能とパワフルなエンジン、そしてドライバーズカーとしてのキャラクターが際立っています。アウディは、洗練された都会的なデザインと、独自の4WDシステム「クワトロ」に代表される高い走行安定性、そして先進的なテクノロジーが魅力です。これらのドイツ車ブランドは、歴史や伝統を重んじつつも、常に革新的な技術を取り入れ、それぞれの個性を磨き上げています。どちらが良いということではなく、それぞれのブランドが持つ価値観やクルマ作りの哲学が異なるため、ご自身の好みやライフスタイル、何を重視するかによって最適な選択は変わってきます。レクサスは、静粛性や快適性、信頼性を重視し、日本的なおもてなしを求める方にとっては非常に魅力的な選択肢となるでしょう。ぜひ、実際に試乗してそれぞれのブランドの世界観を体感してみてください。

レクサスのデザインフィロソフィー「L-finesse」と象徴的なスピンドルグリル

レクサスのクルマが放つ独特の存在感と洗練された雰囲気は、一貫したデザインフィロソフィーに基づいて生み出されています。それが、「L-finesse（エルフィネス）」と呼ばれる、レクサスオリジナルのデザイン思想です。この「L-finesse」は、「Leading-Edge（リーディングエッジ＝先鋭・革新的）」と「Finesse（フィネス＝精妙・巧みさ）」という二つの要素を融合させた造語であり、日本の伝統的な美意識や感性を大切にしながらも、常に時代の先を行く新しい価値を創造しようとする意志が込められています。具体的には、シンプルでありながらも深みのある造形、見る角度によって表情を変える繊細な面構成、そして細部にまでこだわり抜いた高い質感が特徴です。このフィロソフィーは、エクステリアデザインだけでなく、インテリアデザイン、さらには走りのテイストにまで影響を与えています。

そして、近年のレクサスデザインを最も象徴するアイコンと言えるのが、フロントマスクに大胆に採用されている「スピンドルグリル」でしょう。糸を紡ぐ機械である「スピンドル（紡錘）」の形状から着想を得たこのグリルは、2012年に発表された4代目GSから本格的に採用され始め、以降、LS、RX、NXといった全てのレクサスモデルに展開されています。当初は、そのあまりにも大胆で個性的なデザインに賛否両論がありましたが、今ではレクサスの顔として広く認知され、ブランドのアイデンティティを確立する上で大きな役割を果たしています。スピンドルグリルは、単に目立つためだけのデザインではなく、エンジンの冷却性能や空力性能といった機能的な側面も考慮されており、車種のキャラクターに合わせてグリルのメッシュパターンや形状が細かく作り分けられています。例えば、スポーティなF SPORTモデルではよりアグレッシブなメッシュデザインが採用されるなど、モデルの個性を際立たせる役割も担っています。この「L-finesse」と「スピンドルグリル」によって、レクサスは他の高級車ブランドとは一線を画す、独自の存在感を放っているのです。

中古車でレクサスを選ぶ際のポイントと認定中古車「CPO」のメリット

新車ではなかなか手が届かない憧れのレクサス車も、中古車であれば比較的リーズナブルな価格で手に入れられる可能性があります。レクサスは元々の品質が高く、耐久性にも優れているため、中古車であっても良好なコンディションを保っている車両が多いのが特徴です。特に、数年落ちのモデルであれば、新車と遜色ないほどの状態でありながら、価格はぐっと抑えられているケースも少なくありません。また、レクサス車は中古車市場でも人気が高く、需要が安定しているため、将来的に売却する際のリセールバリューも期待できる場合があります。これは、購入後のトータルコストを考える上で大きなメリットと言えるでしょう。ネクステージのような大手中古車販売店でも多くのレクサス中古車が扱われています。

しかし、中古車を購入する際には、車両の状態をしっかりと見極めることが重要です。走行距離や年式はもちろんのこと、修復歴の有無、エンジンやトランスミッションの状態、内外装の傷や汚れ、そして定期的なメンテナンスがきちんと行われてきたかなどをチェックする必要があります。もし、ご自身で判断するのが難しい場合や、より安心して中古車を選びたいという方には、レクサス正規ディーラーが運営する認定中古車プログラム「CPO（Certified Pre-Owned）」がおすすめです。CPOでは、レクサスが定める厳格な品質基準（例えば、納車前の12品目以上の部品交換や90項目以上の点検・整備など）をクリアした車両のみが販売されており、専門のテクニカルスタッフによる徹底的な点検・整備が施されています。さらに、CPOには2年間の走行距離無制限保証が付帯し、24時間365日のロードサービスや、全国のレクサスディーラーで保証修理を受けられるなど、新車購入時と同等レベルの手厚いサポートが受けられます。価格は一般的な中古車よりも若干高めになる傾向がありますが、その分、安心感と満足度は非常に高いと言えるでしょう。信頼できるお店選びと、車両状態の確認が、満足のいくレクサス中古車選びの鍵となります。

レクサスのハイブリッド技術と電動化（BEV、PHEV）への先進的な取り組み

レクサスブランドは、その誕生以来、常に時代の先を見据えた先進技術を積極的に採用してきました。特に、環境性能と走行性能を高次元で両立させるハイブリッド技術においては、親会社であるトヨタ自動車の長年の実績と経験を活かし、業界をリードする存在となっています。レクサスの多くの主要モデル、例えばLS、RX、NX、ES、UXなどには、高性能なハイブリッドシステムを搭載したグレードが設定されており、力強く滑らかな加速フィールと、優れた燃費性能を同時に実現しています。単に燃費が良いだけでなく、モーターアシストによる静かでシームレスな走り出しや、エンジンとモーターの巧みな連携によるダイナミックな走行性能は、レクサスならではの「快適な移動体験」に大きく貢献しています。このハイブリッド技術は、年々進化を続けており、より小型で高効率なシステムへと磨きがかかっています。

そして近年、世界的に自動車の電動化が加速する中で、レクサスもその流れをリードすべく、バッテリーEV（電気自動車）やプラグインハイブリッド車（PHEV）の開発と市場導入を積極的に進めています。既に、UX300eのようなBEV専用モデルや、NX450h+、RX450h+といったPHEVモデルがラインナップに加わっており、ユーザーの多様なニーズやライフスタイル、そして各地域のエネルギー事情に対応できる体制を整えつつあります。レクサスは、2030年までに全てのカテゴリーでBEVのフルラインアップを実現し、2035年には全世界でBEV販売比率100%を目指すという野心的な目標を掲げています。これは、持続可能な社会の実現に向けた、レクサス（トヨタグループ）の強い意志の表れと言えるでしょう。ハイブリッドで培った電動化技術の知見を活かし、BEVならではの新たな走りの魅力や、革新的なデザイン、そして先進的なユーザー体験を追求していくレクサスの今後の展開から目が離せません。環境性能だけでなく、レクサスらしい上質な走りと感動を提供し続けてくれることでしょう。

「F SPORT」モデルやスーパースポーツLFAなど走りの楽しさを追求するレクサスの情熱

レクサスと聞くと、多くの方が静かで快適な高級車というイメージを抱くかもしれません。もちろんそれはレクサスの大きな魅力の一つですが、実はレクサスはそれだけにとどまらず、ドライバーの心を高揚させる「走りの楽しさ」や「運転する歓び」も非常に重視しているブランドなのです。その情熱を象徴するのが、多くのラインナップに設定されている「F SPORT」モデルです。F SPORTは、専用デザインのスピンドルグリルやエアロパーツ、アルミホイールといったスポーティなエクステリアに加え、専用スポーツシートやアルミ製ペダルなどを備えた刺激的なインテリアが特徴です。しかし、その魅力は見た目だけではありません。サスペンションには専用のチューニングが施され、よりシャープなハンドリング性能と高い操縦安定性を実現しています。一部モデルでは、可変ダンパーシステム「AVS」や、後輪操舵システム「DRS」といった先進技術も搭載され、日常のドライブからワインディングロードでのスポーツ走行まで、幅広いシーンでドライバーの意のままに操る楽しさを提供してくれます。

そして、レクサスの「走り」への情熱を語る上で欠かせないのが、2010年から2012年にかけて世界限定500台のみが生産された伝説的なスーパースポーツカー「LFA」の存在です。LFAは、カーボンファイバー強化樹脂（CFRP）製の軽量高剛性ボディに、ヤマハと共同開発した4.8リッターV型10気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力560PS、0-100km/h加速3.7秒という驚異的なパフォーマンスを発揮しました。その官能的なエンジンサウンドは「天使の咆哮」とも称され、今なお多くのクルマ好きを魅了し続けています。LFAの開発で培われた数々の先進技術やノウハウは、その後のF SPORTモデルや他のレクサス車の開発にも活かされており、ブランド全体の走行性能向上に大きく貢献しました。LFAは採算度外視で開発されたとも言われ、レクサスが本気で「世界最高のスポーツカー」を目指した証であり、ブランドの技術力と情熱を世界に示す象徴的なモデルとなったのです。このように、レクサスは快適性や高級感だけでなく、運転する楽しさという根源的な価値も追求し続ける、情熱的なブランドなのです。

まとめ：レクサスは日本の誇るグローバルプレミアムブランド